工務店 建築士 大工 JYU-STYLE建築設計

今も未来も幸せでいるために、本質を見据えた唯一無二の家をつくる

飛騨地域で家づくりを行う会社・人に直接お話を伺う「匠インタビュー」、今回は「JYU-STYLE建設設計編」をお届けします。
代表取締役社長の小池裕一朗さんにお話を伺いました。


JYU-STYLE建設設計の特徴は?

私たちが手掛ける家の特徴は、おしゃれであること。私が考える「おしゃれ」とは、「ミニマリズムを感じるシンプルで無駄のないデザイン」「その空間にいるだけで、自然と気分が上がる心地よさ」です。

耐震や断熱、体に優しい素材を使うといった機能的な部分が高品質であることは当然で、さらに唯一無二のおしゃれさを叶える。これが私たちのスタイルですね。



また、私はもともと大工だったので、建材の良し悪しや家の安全性、建物の出来を職人視点で見ることができます。建設中は頻繁に現場に行き、壁の後ろに隠れてしまうところなどもチェックしますよ。

さらに、弊社は年間に建てる家の数を18棟までと限定しているのですが、これも丁寧な家づくりのため。ムラのない技術で全ての家の品質を担保しています。

しかし、「高品質な家」とは素材や機能、工法のことだけではありません。お客さまが「建ててよかった、暮らしていて幸せ」と思える家が、本当の意味での高品質な家だと考えています。

新築を嬉しく感じるのはあたりまえ。本当の家の価値は、ローンを払い終えた後にわかるものです。長い年月が経ってからも「この家を建ててよかった」と言っていただける家づくりを目指しています。


家族の変化を見据え徹底的にヒアリングする、本質に迫る家づくり

建ててよかったと思える家のために重要なのは、「家族の変化と家の可変性」を考えることです。

子どもは成長し体が大きくなりますし、家での過ごし方も変わります。学校へ通い出したら物も増えますし、もっと成長したら「模様替えをして部屋を大人っぽくしたい」と言うかもしれません。また、高校卒業後に家を出るお子さんもいれば、地元に残る場合もありますよね。

このような変化は当然なのですが、家づくりの段階では「子ども部屋を作る」と、漠然と考える場合が多く、10年以上先の変化を具体的に考えるのは難しいと思います。

そこで私は、お客さまお一人ごとに「どんな方なのか」を細かくヒアリングします。お仕事や生活スタイル、1日の過ごし方や趣味趣向、身長まで聞くので驚かれることもありますが、それをしないと「本質的な家づくり」にはならないと思うのです。


たとえば、洗濯物を干す場所を考えた時、選択肢としては屋外か屋内かのどちらかを考えるくらいでしょう。しかし、詳しく話を聞くと「春は花粉を避けたいから室内干しが良いけれど、布団は外に干したい。冬はとにかく早く乾かしたい」とか、「1日に何度か洗濯をする、でも仕事があるので夜しかできず大変」など、洗濯という家事だけでも人それぞれの悩みや状況があるとわかります。

ですので私はとことん話を聞き、「本当に暮らしやすい家」「家族の状況に変化があっても不便さを感じない家」について考え抜くのです。ここまで細かくヒアリングしてからつくる家は、暮らしやすさが違うと思いませんか?


また、この詳細なヒアリングは間取りにも生かされています。私は間取りの不満はほぼ全てが「収納の不満」にたどり着くと考えています。多くの方は「物が多くて片付かない」「すぐ散らかる」などの悩みを持っているため「家を建てるなら収納を増やしたい」と言うのですが、大きなクローゼットを作っても物が溢れている家はたくさんあります。


その理由は、設計の段階で収納計画を立てないからです。片づける物はいつ、どこで、何のためにつかうのか。どのくらいの大きさか。使う頻度は・・・私はそこまで話を聞いてから収納を考えますし、収納の広さ、棚の幅や奥行き、棚で使う収納グッズまで提案します。片付けの基本は「物の住所(具体的な置き場所)を決めること」なので、設計の段階でそこまで決めてしまえば、散らからない家=間取りの不満がない家を作ることができます。

さらに、細かなヒアリングを行うのはお金についても同じです。家や設備は目に見えるものなのでお金がかかると想像しやすいですが、土地の調査や整備、地鎮祭にかかるお金、税金などは想像しづらく、わからない方も多いと思います。

どこにお金をかけるべきなのかはお客様ごとに違うので、「本当にお客様が幸せになるお金の使い方か」を吟味し、個々に合わせた家づくりを提案しています。




子育て経験を活かし、暮らしの満足度を上げる

私は子育て真っ最中の父親でもあります。育児は、元大工であること以上に家づくりに生きているかもしれません。たとえば子どもが小さいうちはベビーゲートをつけるからここに柱や壁があった方が良いとか、冬場は外で遊べない日が多いため、室内用ブランコをつけると子どもも親も楽しいとか・・・。片付けやすく、家事もラクにでき、親も子も楽しめる家なら、暮らしの質は格段に上がるはずです。

また、最近は感染症の際に隔離して看病できる間取りを提案することも多いです。感染が家族中に広がると大変なことになりますが、隔離できる家なら安全・健康に暮らせます。

安全といえば、最近は災害に備えた家を望む方も多いですね。これも、単純に「強い家をつくる」という考えではなく、もう一歩踏み込んだ視点が必要です。

災害とは地震の揺れなのか、土砂崩れなのか、それとも水害を想定するのかによって、すべきことは異なります。また、防災グッズを置く方も増えていますが、それをどこにどうやって片付けるのかまで考えるのも「災害に備えた家づくり」のうち。人の成長による変化や地域の特性を深く理解するよう努めています。



家づくりを検討中の方にメッセージ

「腹を割って話しましょう」と伝えたいです。家づくりに関する疑問があったら何でも言ってください。本当に何でも大丈夫です。私も本音で答えます。私たちは家づくりのプロなので、お客様を導くことができます。迷いや疑問が多い方こそ、相談していただけたらと思います。

また、家づくりは日々進化しており、去年良かったことが今年も良いとは限りません。時代の変化、街の変化、家族の変化など、さまざまな変化に対応するためにも、お客様との対話は不可欠です。是非、本音トークをしに来てください。




【取材・ライター:淺井葉月/撮影:下屋由香里】